みんな大好き大型倉庫と言えば…
そう、コストコです!
今回は、コストコこと「コストコ・ホールセール」の銘柄分析をしてみました。
実は隠れ高配当で、個人的にお気に入りな銘柄です!
米国株投資をしていると、分散投資として様々なセクターを見ると思いますが、コストコは小売業に分類されます。
生活必需品セクターに分類され、ウォルマートやホームデポと同じ業界となってきます。
この分析記事を通して、コストコ・ホールセールについて詳しく知っていただけたらと思います。
この記事は以下のサイトデータを参考に作成しました。
・Costco Wholesale Corporation – Investor Relations
・Trading View
コストコ・ホールセール(COST)基本情報
基本情報
会社名 | Costco Wholesale Corporation |
ティッカー | COST |
本社 | アメリカ合衆国 ワシントン州 |
決算 | 8月 |
上場 | 1999年(現在の社名での上場) |
コストコ・ホールセールが上場している市場は、「NASDAQ」です。
上場しているのはニューヨーク市場(NYSE)かと思ってた!
ハイテク企業の上場企業が多い「NASDAQ」で小売業を営む、コストコ・ホールセールが上場しているのは意外ですよね。
コストコといえばあの大型倉庫店舗ですが、はじまりは飛行機の格納庫を改造して店舗にしたのがはじまりとなり現在に至ります。
事業内容
コストコ・ホールセールは、会員制スーパーマーケットを展開しており、倉庫型の大型店舗の運営を行っています。
倉庫型店舗で販売している製品は幅広く、食品はもちろん家電、家具、雑貨から、ガソリンスタンドの運営など店舗内でほぼ生活品のほぼすべてを揃えることも可能です。
倉庫型店舗ということでホームセンターのようにも見えますが、スーパーマーケットでもある。
同業他社である、ホームデポとウォルマートを掛け合わせたような店舗となっています。
会員制なところも魅力のひとつなんだ!
この後も解説していきますが、コストコで販売されている商品の値段は他のスーパーなどより安い値段で販売されています。
低価格で提供できるのは、商品を大量に仕入れることにより単価コストが下がることで実現できています。
噂というのはすぐに広がるもので、この安さから「コストコの会員になりたい!」と思う方もいるわけで、宣伝にもなっているんですね。
そして、このコストコ会員になるために支払う年会費が、コストコ・ホールセールの大きな利益の1つとなっており、商品を低価格で提供できる理由でもあります。
この「低価格」と「年会費」が掛け合わせることで、顧客が増加し続けると共に成長を続ける企業となっています。
コストコのビジネスモデルは優れてるね!
売上構成比
コストコ・ホールセールの2023年の売上構成比をみてみると、アメリカでの売り上げが7割以上を占めています。
これにはれっきとした理由があって、思い出してほしいのがコストコは倉庫型店舗で商品を販売しています。
世界各国にコストコの倉庫店は、2023年11月30日時点で871店舗あるのですが、そのうちアメリカとプエルトリコだけでも600店舗あります。
7割近い倉庫がアメリカにあるというわけで、この売上構成比になるのは納得がいくのではないでしょうか。
株価チャート
2022年に入ってからほぼ横ばいか下落の方向に動いていましたが、2023年からは徐々に上昇トレンドとなり、現在は最高値を更新中です。
過去10年で見てみれば、株価も右肩上がりだということがわかりますね。
コストコ・ホールセールの現在の株価はこちら
コストコ・ホールセール(COST)業績
売上・営業利益
過去7年の売上高と営業利益をグラフ化してみました!
売上高が右肩上がりに伸びていることがわかると思いますが、営業利益が増えてるのかわかりずらいですよね。
こういったグラフになるときは、薄利多売の企業になることが多いのでコストコは小さい利益を積み重ねている企業だということがわかります。
低価格で商品を販売しているので、当たり前といわれればそうといえます。
かといって、営業利益の伸びは気になりますよね。
営業利益だけグラフ化!
営業利益だけでみてみるとこちらもしっかりと右肩上がりに伸びていることがわかります。
コストコを利用するには会員になって年会費を支払う必要があるのですが、会員継続率は90%を超えているようで、安定的な収入源となっています。
コストコ・ホールセールは、会員制にして原価に近い価格で商品を安く販売して会員の継続化を促します。
安さを求めて会員も増加しますし、会員が増加することで会員収入が安定的に積みあがっていきます。
そこから店舗販売での利益をあわせたキャッシュで、店舗拡大をすることで会員が増加し業績拡大につながっているということです。
この好循環を続けることが、コストコのビジネスモデルとなっているわけです。
会員費って今でいうサブスクに近いよね!
営業利益率
営業利益率は、3%台で推移しています。
先ほど紹介しましたが、コストコ・ホールセールは薄利多売の企業になるわけなので、納得の結果です。
EPS(1株当たり利益)
EPSも右肩上がりの成長!
2桁成長を遂げている年もあり、業績が好調だということがわかります。
コストコの会員収入はほぼ丸ごと利益になってくるので、会員も順調に増えていることもわかりますね。
BPS(1株当たり純資産)
ROIC(投下資本利益)
営業・フリーキャッシュフロー
コストコの倉庫店舗数は年々増加しているので、出店するのにキャッシュを利用しているということもあり、右肩上がりの増加となっているわけではありません。
しかし、ずっとキャッシュが減少しているわけではなく、増減をしながら増加傾向にあるのでコントロールはしっかりできていると思われます。
コストコ・ホールセール(COST)株主還元
1株あたり配当
コストコ・ホールセールを「隠れ高配当株」と個人的に呼んでいる理由はこのグラフをればきっとわかるはずです!
直近は3・4年に一回の定期的なペースで、特別配当の支払いを行っています。
直近の特別配当は2024年1月12日に支払われ、1株当たり15ドルの配当金の支払いを行いました。
特別配当の支払いのない年も見てほしいのですが、年々配当金は増配していることもわかります。
増配しつつ、たまにでる特別配当が嬉しい!
配当性向
特別配当の支払いを行っている年は、配当性向が100%より上に飛びぬけていますが、ほかの年を見てみると30%ほどで推移しており、配当金の支払いには余裕があることがわかります。
コストコ・ホールセール(COST)バリュエーション
PER
PBR
コストコ・ホールセール(COST)直近四半期決算
EPS(1株当たり利益)の市場予想と結果
直近の過去4回の四半期決算にて、市場予想を上回ったのが3回
売上高の市場予想と結果
直近過去4回の四半期決算にて、市場予想を上回ったのが2回
コストコ・ホールセール(COST)分析コメント
コストコ・ホールセールの銘柄分析をしてみて、まだまだ成長段階にある企業だということがわかりました。
コストコは安さを売りにしているので、インフレによる物価高騰はコストコ・ホールセールにはプラス要因だということは想像できますね。
さらに、その安さからコストコで買い物がしたい!と考える人が増えるでしょうし、新規会員の増加にもつながると思います。
そして、会員費などを含めた収益をプールしていき、さらなる店舗拡大を図ることで会社を大きくしています。
つまり、コストコの会員数の増加は会社の収益に直結しています。
ということは、懸念となってくるのは会員の頭打ち、減少でしょう。
2023年2月12日現在コストコの会員は約1億2790万人と公表されています。
多く感じますか?少なく感じますか?
ちなみに国連の世界人口推計によれば、2023年の世界人口は80億人とみられているそう。
コストコの倉庫店舗は世界中にあるわけではなく、2023年時点では十数か国ほどのみとなっておりまだ限定的な地域にしかコストコの倉庫がない状況となっています。
日本だけで考えれば、高齢化による人口減少が見込まれているので会員数の頭打ちは考えられますが、人口増加や経済発展が予想されている地域へ進出すれば、まだまだ会員数が伸びるのではないか?というのが個人的な考えです。
今後の倉庫店舗の進出動向が気になりますね。
株価と配当が上昇を続けているところ、コストコ・ホールセールのビジネスモデルを考えると個人的には長期投資に向いていると思いました。
あくまで個人的な意見…
コストコと同じ生活必需品セクターに分類される銘柄の分析もしています!
それではこの記事の読者様の幸運を祈って。
※この記事で紹介している銘柄は推奨しているわけではありません。投資にはリスクが伴います。投資する際は、自己判断・自己責任でお願いします。