2023年の相場総括と2024年の相場展望

2023年も残りわずか。

株式市場は大納会を終え、新しい年を待つだけとなりました。


さて、みなさまはどんな1年だったでしょうか?

また、運用成績はいかがでしたか?


投資の世界では、特に株式投資家のみなさまは素晴らしい年になったのはないでしょうか。

相場の格言に相場の行方は干支に聞けというのがありますが、2023年はまさに「卯跳ねる」年となりましたね。

身近なものであれば、日経平均株価が年初の2万5千円台から5月末には3万3千円を突破、12月現在も3万円台をキープしており、まさに「跳ねた」年に。


というわけで、筆者個人が2023年の相場総括として、相場を振り返ってみようと思います。

そういえばそんなことあったな~的な感じで見ていただければ嬉しいです。

筆者が実際に投資を行っている、欧州株、米国株、日本株とそれぞれ振り返ってみようと思います。


 
ぎん
それではみていきましょう!

株探プレミアム

欧州株

おそらくこの記事を読んでくださっている方の中で、欧州株式への投資をしている方は少ないでしょう。

もし、ご興味のあるかたは読んでいただけると幸いです。

ちなみに筆者自身は、欧州株をポートフォリオに組み込んでいます。


さて、欧州株式の指数といえば、FTSE100、CAC40、DAXなどですね。

チャートだけ見ればほぼ横ばいに見えますが、年初来リターンはプラスで終わっています。

イギリスFTSE100+2.37%
フランスCAC40+14.38%
ドイツDAX+19.07%

比較してみると、ドイツの株式市場が好調だったことがわかります。


欧州市場での大きな出来事といえば、クレディ・スイス銀行が経営破綻したことでしょう。

次項で紹介しますが、アメリカでも銀行が破綻するなど、金融不安が続きましたね。

クレディ・スイスは、スイスで第2の規模を持ち、欧州を代表する銀行の1つと知られていました。

そんな大手銀行が経営破綻したことで、発行されていたAT1債を保有していた、有名投資家や某スポーツ監督など少なからず、日本でも影響を受けた方がいたようですね。

大手だから安心というのは、違うということを改めて認識しました。


さて、個別銘柄で目まぐるしい成長をとげた「ノボ・ノルディスク」でしょう。


 
ぎん
あれ?ノボ・ノルディスクって、米国株だったような…


ノボ・ノルディスクは、ニューヨーク証券取引所の上場していますが、これはADR。

実は、ノボ・ノルディスクは、デンマークの企業なんです。


さて、なぜノボ・ノルディスクを選んだかというと、株価と時価総額の上昇です。

欧州株式の時価総額ランキングTOPといえば、Louis Vuittonなどハイブランドを要する「LVMH」でした。

しかし、2023年は違いました。

ノボ・ノルディスクの製品である「ウゴービ」と「オゼンピック」の糖尿病関連薬品が大ヒット。

糖尿病?と思うかもしれませんが、実は食欲を抑えて体重を減らす効果のある「やせ薬」にもなるということが判明して、売上高が急増。

売上高などが2桁成長を遂げ、株価は2年で2倍になりました。

LVMHの株価下落による影響もありますが、ノボ・ノルディスクは欧州企業のなかで、時価総額TOPに躍り出ました。


欧州企業は、中国経済の依存度が高い企業が多いこともあり、中国経済へもアンテナを張っておかないといけないところが、難しいですね。

欧州株式の株価低迷とニュースになることもありますが、成長が終わったわけではなく、売上高や営業利益を伸ばし続けている企業もあるので、しっかりリサーチするべき市場。


 
ぎん
来年は、ハイブランド関連企業の復活に期待したい!


あわせて読みたい

外国株式投資といいえば、米国株があげられますね。近年、米国の株価指数「S&P500」が驚異的なパフォーマンスをあげており、ほかの追随をゆるさない状況となっています。しかし、この一強状態がいつまで続く[…]

米国株

米国市場は正直激動の1年だったと思います。


1月にはインフレピークアウトの観測から長期金利が低下したことで、株価は上昇しました。

しかし、3月頭にシリコンバレーバンク(SVB)とシグネチャー・バンクの経営破綻を受けて、金融不安による株価の大幅安がありました。

この当時を振り帰ってみると、「リーマンショックの再来だ」などと言われ、ポジション解消やディフェンシブ銘柄の物色など、守りの動きになっていたと思います。


そんな中、登場したのが「chat GPT」

そう、2023年の一大テーマであった「生成AI」の登場です。

5月のエヌビディア好決算により、半導体企業関連株が軒並み高となり、指数を押し上げました。

米国株で、半導体銘柄やAI関連銘柄を保有していた方は、この上昇の波に乗れたことでしょう。

なんといってもエヌビディアの株価上昇は目まぐるしく、年初来リターンが+245%となり、市場にてその業績が評価されたといえるでしょう。

様々なところで言われていますが、AIの成長に必要不可欠な製品を販売していたことで、莫大な利益をエヌビディアは得ることができました。

まさに、「金のつるはし」を持った企業です。


そして、2年間続いた金融引き締め局面(利上げ)は、終わったとの見方から年末に向けて、株価は最高値を更新する勢いで進みました。

実際にダウ平均株価は最高値を更新しました。

ナスダックは、2021年につけた最高値を目指して上昇を続けています。


金融引き締め局面が終わったとの見方があるので、シリコンバレーバンクのような銀行破綻はもうないだろうと思っていますが、どうでしょうね…


あわせて読みたい

アメリカの株式市場を牽引する大手テック企業といえば、「GAFAM」ですね。G・・・アルファベット(Google)A・・・アップル(Apple)F・・・メタ(Facebook)A・・・アマゾン(Amazon)[…]

日本株

外国人投資家、PBR改善要請、円安、この3つが今年の日本株を押し上げたテーマでした。


日本の株式市場は、干支にちなんだ格言の通り「卯跳ねる」年となりました。


 
ぎん
というより、跳ねすぎなくらいだったね!


この記事の初めに述べましたが、日経平均株価は年初の2万5千円台から、5月末には3万3千円を突破しました。


年初から春ごろにかけて、コロナ規制解除になることでインバウンド関連株が物色されるなどし、株価が上昇。

さらに4月にはウォーレン・バフェット氏の日本株の追加投資のコメントや日銀の大規模緩和策の維持などがあり、外国人投資家が日本株を買い越したことで、株価は続伸。

さらに円安効果で、企業の業績回復も重なり、日本株式は大きく躍進を遂げました。


これを跳ねた年といわずなんというのでしょう!

日本株に関しては、四季報が発売されるたびに注目銘柄を当サイトにて発表していますが、日経平均株価が上昇する直前だった春号の成績がよかったです。
過去の四季報注目銘柄の記事はこちら

ダブルバガーをした銘柄をみていくと、エヌビディアの日本国内における正規代理店であるマクニカHD(3132)をはじめとした半導体関連が強かったです!

日本株でも、やはり「生成AI」が相場のテーマのひとつとなりました。


また、インバウンド、アフターコロナ関連銘柄もリターンも良いものとなりました。

個人的には、インバウンドとアフターコロナを両取りできていた外食関連は、よかったように思います。


あわせて読みたい

 ぎん年4回株主優待がもらえる銘柄があるって聞いたんだけど?米国株の配当金は、多くの銘柄で年4回もらえるのは有名ですね。でも、日本株で年4回の配当は一般的じゃないし、4回も貰える株主優待もあま[…]

2024年の相場展望

ここまで筆者独自の目線で2023年の相場を振り返ってみましたが、いかがでしたか?

あくまで個人的な意見を述べたまでなので、批判は覚悟の上です。


さて、来たる2024年の相場展望について考えようと思います。

最初に「相場の格言に相場の行方は干支に聞け」というのを紹介しましたが、来年の干支は辰年ですね!

干支の格言によれば、2024年の干支である辰では「辰巳天井」と言われています。

つまり、天井をつけにいく年となるのではないでしょうか?

あくまで個人的な予想となりますが、日経平均株価は3万4千円、さらに上の3万5千円を狙った動きとなるのではと思っています。


しかし、ここで懸念点の1つとなるのが円高です。

アメリカでは利上げは終わったとの見方で、これから金融緩和(利下げ)が見込まれています。

しかし、日本ではマイナス金利解除、つまり実質の利上げとなることが予想されています。

この2つの条件が揃うと、日米間の金利差が埋まることで、円買い、ドル売りとなり円高に進むことになります。

上記のような予想があり、2023年年末にかけてドル円は、円高に進んだわけですね。

業績が上がった企業で、円安恩恵を大いに受けていた場合、円高に傾くほど業績悪化につながる可能性があるので、各企業の想定為替レートをチェックしておくと良いかもしれません。

また、外国人投資家の日本株買いが進んだのは、円安が進んだことで割安感が増していたことも頭の片隅に置いておいた方が良いかもしれません。


 
ぎん
マイナスなことじゃなくて、プラスのことが知りたい!


それは、なんといっても「新NISA」でしょう!

いよいよ新NISAが始まるわけですが、貯蓄から投資へのシフトから多くの方が投資に興味を持つようになりました。

海外にも大きく発信しているので、このことは知っているはずです。

2024年は、大きな資金流入があることを想定すると、日本市場は魅力的な市場となるでしょう。

また、世界的に見れば割安感が強い日本株と、PBR改善要請が重なることで、大きく伸びる可能性を秘めていると個人的に思います。


 
ぎん
外国株で魅力的な投資先は?


外国株に関しては、米国株が魅力的な投資対象となってきそうです。

アメリカでは、利下げが見込まれていることが大きな要因です。

一般的に金利の変動は株価と対になっていて、金利が上がれば株価は下がる、金利が下がれば株価は上がるということで、知られています。

また、仮に円高に進んだとすると、日本から米国株への投資もしやすくなります。

ただ、米国市場では投資家が楽観視しすぎではないか?と言われています。

確かにもし2023年に「chat GPT」の登場がなかったら?を想定すると、ここまで株価上昇しなかったのでは?と個人的には思いました。

2023年、米国市場を牽引したマグニフィセント7のハイパフォーマンスもAIブームがなければなかったのでは?とも思った次第です。

つまり、2024年はいったん調整が入る可能性を想定しています。


2024年は世界的に政治イベントが目白押しです!

1月台湾総統選挙
3月ロシア大統領選挙
4月韓国選挙選
9月日本自民党総裁選挙
11月アメリカ大統領選挙


株式投資をしている上で、政治動向も見逃せないので、しっかりチェックしたいですね!

選挙がある年は、一時的には下落するもののそこが仕込みどきで、株価は上昇していくイメージがあります。

その辺りの相関性を調べてみると面白いかもしれませんね!


2023年もありがとうございました!

昨年を上回るたくさんの方々に当サイトの記事をみていただいて、ものすごく嬉しく思います。

良いお年を。


 
ぎん
来年もよろしくね〜♪


それではこの記事の読者様の幸運を祈って。

バフェット流 新NISA講座
「バフェッサ」

テレビ番組でも取材され、いま多くの方が視聴している投資講座です!

最近、新NISAが始まるなど投資の話題が増えてきました。「バフェッサ」では、投資初心者でもわかりやすい無料のオンライン動画講座を見ることができ、投資の知識を増やすことができます。この機会に投資の勉強をしてみませんか?

無料講座のほかにも豪華特典がもらえるキャンペーンも実施中!

豪華特典を受け取ろう!

最新情報をチェックしよう!